今回は、日本HPのクリエイター向けノートPC「日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル」のレビューとなります。
本製品のポイント!
☑DCI-P3カバー率 100% 4Kグレア液晶搭載15.6インチタッチディスプレイ
☑2TB PCIe NVMe M.2SSD (RAID 0 1TB×2)と高速な記憶装置を搭載
☑超高速規格 Wi-Fi6 に対応
☑価格:289,800円~
目次
- 1 スペック:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
- 2 外観:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
- 3 キーボードとスライドパッド:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
- 4 各種ベンチマーク
- 4.1 CINEBENCH R20ベンチマーク結果:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
- 4.2 CrystalDiskMarkベンチマーク結果:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
- 4.3 Adobe Photoshop CC ベンチマーク結果:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
- 4.4 Adobe After Effects CC ベンチマーク結果:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
- 4.5 Adobe Lightroom Classic ベンチマーク結果:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
- 4.6 Blender ベンチマーク結果:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
- 4.7 BlackMagic Designベンチマーク結果:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
- 4.8 V-RAYベンチマーク結果:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
- 5 最後に
スペック:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
まず、スペックから確認します。
クリエイターモデルと名乗っているだけあって高性能ですし、こだわっているのがわかります。
OS | Windows 10 Pro (64bit) |
---|---|
CPU | インテル Core i9-10885H |
グラフィックス | GeForce RTX 2060 with Max-Q Design |
メモリ | 32GB (16GB×2) DDR4-2933MHz |
M.2 SSD | 2TB SSD (RAID 0, 1TB×2, PCIe NVMe M.2) |
液晶パネル | 15.6インチワイド・UHD(4K)OLED・タッチディスプレイ |
無線 | IEEE 802.11ax (Wi-Fi 6)、 Bluetooth5.0 |
重量 | 約 2.15kg |
RAID 0とは
メモリは32GBと多くクリエイティブ作業にも十分ですが、これより増やすことができないのは残念です。
また、Intel Core i9を搭載してるのも良いですね。パフォーマンスプラスモデルとの違いはCPUとSSD。
価格差は5万円となり、性能を求める方向けともいえます。
外観:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
ここでは、「日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル」の外観を確認しました。
やはり、キーボードスライドパッド、入出力端子などどうなっているか気になりますし。
本体外観および添付品:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
本体と添付品です。
ACアダプターについては、少し大きめでそこそこ重量があります。
また、ACアダプターへ接続する電源ケーブルはディスプレイケーブルと同じ形状です。
添付されているマニュアル類については簡素となっていますが、実際に購入した場合は他のモデル同様「速効!HPパソコンナビ特別版」などが添付されます。
本体裏面:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
本体裏面で確認できるのは、四角い穴。画像右側は排気口となっており、負荷の高い時にはかなりの熱風と音がします。
利用するときは、ノートPCの左後ろ側にものを置かないようにしておくよう注意しておいたほうがよさそうです。
本体右側:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
本体右側には、USB 3.0ポートとヘッドセット用ジャックのポートがあります。
奥側に配置されているのでマウス操作の邪魔になることはなさそうですね。
本体背面:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
背面側には、閉じたときだけ見えるブランドロゴが。
天板のロゴもスタイリッシュですし、こういった細かいところにも手が抜いてなくてよく作られています。
本体左側:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
本体左側には、画像の左側から電源、USB 3.0(Type A)、HDMI、Thunderbolt 3 ×2、MicroSDカードスロットと並んでいます。
本体左側には、常時利用する電源やディスプレイケーブルが集中するようになっており、利用シーンを意識した構成となっています。
また、MicroSDカードスロットはAndroidを搭載したスマートフォンなどからデータのやりとりがスムーズにできますね。
ディスプレイ:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
ディスプレイは、グレア液晶を採用しており、かなり映り込みが確認できます。
外出先や長時間の作業にはあまり向きませんが、動画の編集をメインとするなら問題ないでしょう。
写真には写っていませんが、カメラはディスプレイ上部にありSkypeやzoomといったWeb会議も快適に利用できます。
キーボードとスライドパッド:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
やはり、入力デバイスの使い勝手は大事です。
ここでは、キーボードとスライドパッドの使い勝手を確認しました。
キーボード:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
テンキーはなく、キーボードのエンターキー右側に一部キーが配置されています。
キーボードの左右にはスピーカーが配置されているのですが、音にこだわりたいなら専用のスピーカーを接続するほうが良いですね。
また、電源ボタンの位置が独立しておらず、ファンクションキーの同じ列に並んでいます。電源の左側にあるボタンはカメラのON/OFFボタンです。
あとは、指紋認証が矢印キーの左側にあります。
カメラのON/OFFボタンがあるのは、テレワークで利用が増えたことも背景としてありそうです。
スライドパッド:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
スライドパッドのサイズは、手持ちのiPhone 8の画面よりひとまわり大きい程度。
スライドパッドは複数の指で広げたりすることで画面が拡大出来たりできるタッチジェスチャーに対応しているのもポイントです。
物理的にマウスの右と左がないのは、デザインから考えれば良いですね。
各種ベンチマーク
ここではPCの性能を図るため、各種ベンチマーク結果から確認します。
クリエイター向けノートPCですので、クリエイターが利用するソフトのベンチマークを基本としました。
CINEBENCH R20ベンチマーク結果:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
また、CPU-Zで確認した限り、デスクトップ用CPUの Intel Core i7 8700Kと比較しても1割程度低いぐらいです。
CPU名 | 結果 |
---|---|
Intel Core i5-8265U | 1117cb |
Intel Core i7-8665U | 1153cb |
Intel Core i7-9700T | 2262cb |
Intel Core i7-9750H | 2617cb |
Intel Core i9-9980H | 2930cb |
Intel Core i7-9700 | 3033cb |
Intel Core i7-10875H | 4184cb |
Intel Core i9-10885H | 3370cb |
先日レビューしたDAIV 5Nが搭載していた「Intel Core i7-10875H」より低い結果となっているのが良くわかりません。
とはいえ、第9世代の「Intel Core i9-9980H」より高性能な結果となっているので、十分ともいえます。
CrystalDiskMarkベンチマーク結果:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
今回搭載されていたのは、東芝製NVMe M.2 SSDを2基搭載されています。
Adobe Photoshop CC ベンチマーク結果:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
他PCの比較
DAIV 5D(2019年モデル) GeForce MX 250 |
Overall Basic Score:685.8 |
---|---|
mouse W890 GeForce GTX 1650 |
Overall Basic Score:751.8 |
DAIV A7 GeForce RTX 2060 SUPER |
Overall Basic Score:995.2 |
DAIV 5N(2020年モデル) GeForce RTX 2060 |
Overall Basic Score:901.2 |
ENVY 15-ep0003TX GeForce RTX 2060 with Max-Q Design |
Overall Basic Score:913.8 |
かなり高い値であり、クリエイター向けデスクトップPCと比較しても見劣りしない性能です。
負荷の高い画像の編集も快適にできそうですね。
Adobe After Effects CC ベンチマーク結果:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
他PCの比較
AMD Ryzen 5 3600 GeForce GTX 1660 |
Ovarall Score 841 |
---|---|
DAIV 5N(2020年モデル) Intel Core i7 10875H GeForce RTX 2060 |
Ovarall Score 805 |
ENVY 15-ep0003TX Intel Core i9 10885H GeForce RTX 2060 with Max-Q Design |
Ovarall Score 942 |
快適に動作させるにはメモリのサイズが大きく影響しているともいえます。
本モデルはメモリが32GBと潤沢で4K動画などの編集でも問題ありません。
Adobe Lightroom Classic ベンチマーク結果:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
デジタル一眼などで撮影された、写真などをRAW現像するのに利用されるソフトです。
Lightroom Classicは主にCPUの性能が大きく影響しますし、記憶装置の速度も大事となります。
そんな、Adobe Lightroom Classic にもベンチマークがありますので、そちらの結果を確認しました。
Intel Core i7-8565Uを搭載したノートPCで「Ovarall Score:500」程度でしたので、かなり高性能なのがわかります。
大量のRAW現像を行っても十分性能を発揮するでしょう。
Blender ベンチマーク結果:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
無料3DCGソフトの「Blender」
結果をインターネット上で共有してあり傾向も確認できます。
他PCの比較
モデル名 | BMW27結果 |
---|---|
mouse F5-i5 (Intel Core i5-8265U) |
12m0s |
G-Tune E5 (Intel Core i7-9750H) |
5m46s |
DAIV Z7-QR4 (Intel Core i7-9700) |
4m49s |
DAIV 5N(2020年モデル) (Intel Core i7-10875H) |
4m2s |
ENVY 15-ep0003TX (Intel Core i9 10885H) |
3m42s |
こう見ると、CPU性能は第9世代のデスクトップ用CPUより第10世代のノート用CPUが上ということがわかります。
ここでは、Intel Core i7より Core i9のほうが短時間となっており高性能ですね。
他PCの比較
モデル名 | BMW27結果 |
---|---|
G-Tune E5 (NVIDIA GeForce GTX 1660Ti) |
1m39s |
DAIV Z7-QR4 (NVIDIA Quadro RTX 4000) |
0m54s |
DAIV 5N(2020年モデル) (NVIDIA GeForce RTX 2060) |
1m21s |
ENVY 15-ep0003TX (GeForce RTX 2060 with Max-Q Design) |
1m33s |
同じGeForce RTX 2060でもMax-Q Designのほうが時間がかかっています。
BlackMagic Designベンチマーク結果:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
Davinci Resolveを開発している「BlackMagic Design」
Davinci Resolve自体には推奨スペックの記載がありませんが、ベンチマークソフト「Blackmagic RAW Speed Test」を提供しています。
CPUでは、3456p50の一部までは可能ですが、CUDA(専用グラフィックス)なら、8K60FPSまで可能なことがわかります。
BREW 3:1の4320p60は4FPS足りずNGという結果ですが、十分な性能といえるでしょう。
V-RAYベンチマーク結果:日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデル
3Dレンダリングソフトウェア「V-RAY」
こちらもベンチマークがありますのでそちらの結果を紹介。
他PCの比較
モデル名 | VRAY | VRAY GPU |
---|---|---|
G-Tune E5 (NVIDIA GeForce GTX 1660Ti) |
8,410 ksamples | 139 mpaths |
mouse F5-i5 (Intel Core i5-8265U) |
3,591 ksamples | 18 mpaths |
DAIV 5N(2020年モデル) (NVIDIA GeForce RTX 2060) |
10,606 ksamples | 186 mpaths |
ENVY 15-ep0003TX (GeForce RTX 2060 with Max-Q Design) |
9,750 ksamples | 155 mpaths |
やはり専用グラフィックスを搭載したモデルは結果が突出しています。
GeForce GTX 1660Tiを搭載したモデルよりも高い結果ですし、各種3Dソフトウェアソフトも快適に動作するでしょう。
最後に
今回は、日本HP ENVY 15-ep0003TX クリエイターモデルを確認しました。
重量が、2.15kgと持ち運ぶにはあまりお勧めできませんが、高性能で多くのクリエイティブ作業をこなすことができるでしょう。
HDMIとThunderboltのポートを外部ディスプレイに接続することもできるので、複数の画面に接続するともっと快適に作業できます。
テンキーがないので、気になる方はUSBのテンキーを接続しても良いですし、フルキーボードを接続してもよいですね。
Thunderboltのポートは、PCの電源OFFでもスマートフォンが充電ができたりと色々と使えます。
※本モデルはUSモデルのため一部仕様が国内販売されるものと異なります。