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【対策】SSD・メモリの深刻な品薄にどう備えるか? 納期遅延を乗り切る「3つの代替戦略」

「PCを発注したのに、納期が半年先と言われた」「SSDが品薄で、特定のモデルが販売停止になった」――。
現在、IT現場ではこれまでにない規模のデバイス調達難に直面しています。AI需要の爆発的な増加により、SSDやメモリといった主要パーツの供給が世界的に逼迫していることが主な要因です。

しかし、製品が届くのをただ待っているだけでは、ビジネスの停滞を招きかねません。今、IT担当者に求められているのは「モノがない」ことを前提とした、柔軟で戦略的な調達シフトです。本記事では、深刻な納期遅延を乗り切り、必要なリソースを最短で確保するための「3つの代替戦略」を解説します。

【まずチェックすべき即納リソース】
大手メーカーや専門ショップの公式サイトでは、即納可能な在庫品が公開されています。



1. 現状:なぜ「特定モデル」の納期が絶望的なのか

現在の品薄は、単なる物流の遅れではありません。生成AIブームに伴い、データセンター向けの超高性能なNVMe SSDや大容量DDR5メモリに生産リソースが集中していることが根本原因です。その結果、法人向けPCで最も一般的な構成のパーツ供給が後回しにされ、納期が数ヶ月以上に及んでいます。

区分 納期(目安) 在庫状況 特徴とリスク
標準モデル 3ヶ月〜半年以上 ⚠️ 極めて品薄 AI需要とパーツが競合。事業停滞のリスク大。
最小構成モデル 1〜3週間 ◯ 比較的安定 早期入手可能。ただし運用での工夫が必須。
認定再生品・中古 即納〜1週間 △ 流動的 既に現物がある。緊急時のリリーフとして最適。

2. 納期遅延を乗り切る「3つの代替戦略」

戦略①:「最小構成 + 工夫」によるスピード調達と時期回避

あえて供給が安定している「最小構成モデル」を最短納期で確保し、不足分を後から補う戦略です。

  • メモリの「時期回避」増設: 供給不足のピーク時に無理にフルスペック機を追わず、まずは本体を確保。供給が落ち着いたタイミングでメモリを単体増設することで、納期とコストを最適化します。
  • ストレージの「物理依存」脱却: 内蔵SSDの容量にこだわらず、NAS(ネットワークHDD)やクラウドストレージを導入。大容量データを共有化することで、端末スペックに依存しない運用を実現します。

戦略②:メーカー再生品や専門ショップによる「現物確保」

  • メーカー認定整備済製品(リファビッシュ): メーカーが再整備し品質を保証したもの。新品同等の保証が付帯するため法人でも安心です。
  • リユース(中古)の戦略的活用: 予備機や短期プロジェクト用として、専門店を活用し即納体制を整えます。

【おすすめの調達リソース】

戦略③:「JIT(ジャストインタイム)」から「先行確保」への転換

  • バッファ在庫の社内保有: 故障や急な入社に対応するため、一定数の標準機を常に社内にストックする運用へ切り替えます。
  • マルチベンダー体制: 単一メーカーに依存せず、複数の販路で納期を常に競わせる体制を整えます。

【補足コラム】自社でメモリ増設を行う際の注意点

  1. 保守契約: 開封により保証が消失するモデルがあるため、事前に必ず確認してください。
  2. スロットの空き: オンボード(直付け)で増設不可の機種も多いため、購入前の確認が必須です。
  3. 静電気・手順: 適切な道具を準備し、慎重に作業を行ってください。

3. まとめ:物理デバイスに依存しない強固なIT基盤へ

  • 「待つ」から「動く」へ: 在庫のある最小構成を即確保。
  • 戦略的な時期回避: 供給ピークを避け、後から補強・アップグレード。
  • 脱・物理依存: NASやクラウド活用で、物理スペックに左右されない環境を構築。

【参考リンク:最新の在庫・アウトレット状況を確認する】

 

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